〜国際的アニメーターチームは、いかにタスクワールドでコラボを円滑に進めたか?〜


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画像提供協力:Studio Izune


「ここはエヴィアン族が住む世界、雲よりもはるか上空に浮かぶ島々。地表に残された廃墟には、精霊たちが棲んでいた・・・」(「Tree of Life」より)


物語、アート、音楽。抽象的で創造性あふれるアイデアを、雲のなかから取り出して意識の表層へと引き上げるのは、非常にやりがいのある仕事だ。クリエイターなら誰でも認めるように、マルチな才能をもつアーティストとの共同作業は一種の試練ともいえる。バラバラのピースをつなぎ合わせ、期日通りに、アイデアをまとめるというのは、やんちゃなポケモンを飼い慣らそうとするようなものだ。


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画像提供協力:Studio Izune

こうした共同作業の試練を、イズ・イシマ氏ほど見事にやってのけた人物はいない。イシマ氏は、アトランタに拠点を置く、ディレクター兼アニメーターである。世界中の才能あふれる若きアニメーターやミュージシャンが、遠隔共同作業でエキサイティングな作品を作っていく、クリエイター集団「Studio Izune」の生みの親だ。

「Studio Izune」は、アジアのアニメーション技術とノウハウを、アジアを飛び出て実践していきたいという思いから生まれた。

このような自由な発想でチームと仕事ができる環境は、まさに夢のようだと、メンバーのひとりである、ピーター・ハンセン氏は言う。

アメリカに住むイシマ氏は、ハンセン氏のほかにも、イギリス、カナダ、リトアニア、トリニダード、アイルランド、イタリア、シンガポール、中国、ニュージーランドと、様々な国のアーティストたちとも共同作業をしている。彼らは、メールとDropboxを使いファイルを共有しながら、25分間のアニメーション作品「Tree of Life」を、チームとして完成させた。

イシマ氏は、イラストレーターやライターと共同で一つのものを作り上げることは、困難を極めたと言う。ファイル・情報の共有に関しては、アップロードしてはダウンロード、またアップロード。メールでのやり取りは絶え間なく、進行状況を把握するにも一苦労、という状況だったという。プロジェクトの進行は、全くスムーズに行かなかった。

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キャラクタースケッチ 画像提供協力:Studio Izune

複雑に絡み合うプロジェクトの要素を、何とか整理しようとしました。あまりにも、全てがごちゃごちゃだったので、それを解決するツールが必要でした。(イシマ氏)

イシマ氏は、そのツールを探し始めた。チームメンバーがスムーズにファイルを共有しあい、期日に合わせて作業をこなし、コメントやチャットで意見交換ができ、誰が・どんな作業を・いつ行っているのかが視覚的に把握させてくれるツール。

イシマ氏、そしてStudio Izuneにとって、タスクワールドがそのツールであった。スケッチからGIF動画、音楽制作にいたるまで、プロジェクトのあらゆる要素を共同作業できるようになった。「Tree of Life」のテーマ曲も、こうした共同作業によって完成したものだ。

音源提供協力:Studio Izne & デビッド・ヴィタス

タスクワールドを知ったのは、ちょうどTrelloを導入したときでした。Trelloでも、物足りなさを感じていたので、他に代わりを探していた時に、偶然タスクワールドを発見したのです。タスクワールドはすべてを統合できて、しかもビジュアル的にわかりやすい。チームのメンバー全員がひとつのページで作業できるのが、とても気に入っています。(イシマ氏)

タスクワールドの導入により、Studio Izuneは、チームの作業フロー、コミュニケーション、情報整理を、大幅に改良することに成功した。そしてなによりも、チームはより多くの時間を、“雲の上のエヴィアン族と過ごす”ことが可能となった。
メンバー全員の仕事の間を取りもつのに、莫大な時間を費やす必要がなくなりました。タスクワールドを使い、メンバー全員の作業をチェックし、修正が必要なときや期日を設けるときにコメントを残す。今は基本的にはこのルーチンで、プロジェクトが回ります。タスクワールドがあるから、かなりの時間を本来自分がすべき仕事に使える事ができており、とても助かっています!(イシマ氏)

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