〜人命がプロジェクトの管理に左右される時、時間がもっとも重要なカギとなる〜


many2
写真提供協力:28 TooMany.org

2億人。これだけの女性が、FGM=女子割礼を経験したという事実におののく。この文化儀礼は、現在もアフリカをはじめとする世界28か国、あるいはそれ以上の国で行われている。こうした世界の人権迫害に戦いを挑もうとしている慈善団体がある。彼らはテクノロジーの力を借りて、女子割礼撲滅という使命をより効果的に果たそうとしている。

2005年、スーダンの西ダルフールの国際救助組織のもとで働いていたアン・マリー・ウィルソン氏は、そこで初めて女子割礼を知った。難民キャンプで出会った11歳の少女は、5歳の時にこの虐待的な行為を経験していた。

ウィルソン氏は少女の話に動かされ、女子割礼についてもっと知るべきだと感じた。そして他の少女たちを守るために、何ができるのかを考え始めた。5年間にわたる実習と調査の期間、ウィルソン氏は女子割礼の恐るべき実態を目の当たりにした。また、いくつかの国では勇敢な人々が女子割礼反対運動を展開していたが、実際に割礼を受けた女性たちに対するサポートはほとんどなく、割礼を撲滅して未来の少女たちを守ろうという有効な施策もまったく取られていないことを知った。

博士号の資格をもつウィルソン氏は、2010年、「28 Too Many」を立ち上げた。割礼が行われているアフリカ28か国での現状をリサーチし、地域社会が中心となって割礼経験者を支援し、危険な行為の撲滅を促進することを目的としたものだ。

many3
写真提供協力:28 TooMany.org

現在、彼らの使命は大きく広がり、NPO団体として表彰を受け、世界中にチームやボランティアメンバーを抱えている。

many4
写真提供協力:28 TooMany.org

「28 Too Many」の業務の大半はリサーチとレポート作成、そして収集した情報を拡散し、女子割礼とそれを経験した女性たちの現状へ関心をむけることにある。近年、チームは「ナイジェリアにおける女子割礼」という、かつてない膨大なレポートを作成した。

団体のオペレーションディレクターを務めるショーン・キャラハン氏いわく、大規模なプロジェクトの運営、しかも異なるタイムゾーンでのチームと共同で運営してゆくのは、ジャグリングのようだったと語る。
いくつもの作業を一度にこなさなくてはなりません。なのに、あまりにもたくさんの玉が多すぎて、やがて手が回らなくなってしまうのです。(キャラハン氏)
キャラハン氏はそれを解決するため、いくつものシステムやソフトウェアを試した結果、タスクワールドにたどり着いた。
以前は、必要事項を記入したリストや、壁に大きな紙を貼ったりして、仕事をしていました。GoogleTaskやAsana、BaseCamp、FreedCamp、Slackなど、様々なツールを使ってみたのですが、必要な機能をすべて備えたツールはありませんでした。そこで出会ったのがタスクワールドです。自分が抱える役割をいくつかのプロジェクトに細分化し、各プロジェクトをさらに細分化する。そこからさらに、特定の作業に割り振ってゆく。タスクワールドを使えば、各作業を分類化でき、並べ替えもできるし、すべてを一目で把握ができる。これこそまさに、私たちが求めていたツールでした。(キャラハン氏)
タスクワールドを導入してから、キャラハン氏はプロジェクト運営の方法を模索することに時間を費やす必要がなくなり、「28 Too Many」が抱える重要案件に集中することができるようになった。
タスクワールドのおかげで、すべての玉を秩序だって整理し、必要なときに手に取れるようになりました。大量の紙を壁に貼りださなくてよくなったので、たくさんの樹木を救うこともできます(笑)! (キャラハン氏)
女子割礼制度の廃止に奔走する中、時間はもっとも重要な要素となる。タスクワールドの導入により、チームが本来使うべき時間を取り戻すことができたと、キャラハン氏は語る。


28 Too Many 公式サイト: http://www.28toomany.org
twbanner_700x230_ja